松帆神社ブログ第3回・「夏越の祭り」「ござがえ祭りの夜店」レポート
松帆神社ブログ第3回は、恒例となっている年央のお祓い神事「夏越の祭り」と、こちらも第17回となり地域の夏祭りとしてすっかり定着した感のある「ござがえ祭りの夜店」のレポートです。
<夏越の祭り>
「夏越の祭り」とは、他の神社では新暦(現在の暦・カレンダー)の6月30日によく斎行されている大祓(おおはらえ)の神事に相当します。意味合いとしては、年明け以降知らずの内に身に付いてしまった罪・穢れ(けがれ)を祓い落とし、暑い夏以降の無病息災を願うもので、地域によっては旧暦の6月30日に相当する7月末に実施する場合がありますが、当神社では8月1日に実施する習わしとなっています。
松帆神社の夏越の祭りにおいても、大祓の神事によく登場する「茅の輪(ちのわ)」が社頭の主役を務めます。
茅の輪と並んで、この夏越の祭りにだけ登場するのが人形(ひとがた)です。 ※形代(かたしろ)と呼ぶ場合もあるようです
人形は干支の数だけ種類が用意されており、身に付いた罪穢れを拭ったり、身体の痛みのあるところ・気になる部分をさすり良くなるよう祈願したりした後、箱に戻します。ご参拝の方がお使いになり、皆の罪穢れを身代わりに吸い取った人形はお焚き上げされ罪穢れとともに天に帰ります。
地域の皆様にはお馴染みの夏越の祭りですが、一年の真ん中にあたる節目の神事として、にぎやかな夏祭りとは違った独特の風情を感じさせるものです。これからも夏の風物詩としてたくさんの方にお越しいただけるようしっかり守り育てて参ります。
<ござがえ祭りの夜店>
続いて「ござがえ祭りの夜店」のレポートです。「ござがえ祭り」とは、松帆神社や浦・楠本などの周辺の神社に古くから伝わる特殊神事で、旧暦の6月末の大祓の後に神様の御神座に敷いてある茣蓙(ござ)をお取替えして氏神様・鎮守の神様としての御神徳に感謝する夏祭りの神事です。従来はこの神事だけが行われていたのですが、17年前の2000年より阪神淡路大震災の影響で沈滞しがちであった東浦の地域を盛り上げる為、また子供達の夏の思い出づくりの為に地域の「夏祭り」を復活させよう…と有志が集まり「ござがえ祭りの夜店」がスタートしました。17年間苦労しながら継続する中で、地域の方々の間にも「夏のお祭り」として定着し多数の方にお越しいただくようになりました。
今年も例年と同じく、8月6日のござがえ祭りの神事の後、17時より祭りのメインイベントである夜店が始まり、17時半からは神社山門前にて奉納ステージイベントが、更に18時からはござがえ祭りに協賛いただいた方々にお渡ししていお楽しみ抽選券を使っての大抽選会が行なわれました。普段静かな松帆神社の境内ですが、今年は18店もの夜店に出店いただき大変な賑わいでした。子供達もお小遣いを持って夜店での買い物を楽しんでいました。
17時半からの奉納ステージイベントのトップバッターは「打越元久」さん。故やしきたかじんさんのお弟子さんで、ござがえ祭りの夜店にも何度も出演いただいています。今年も師匠譲りの美声を披露していただきました。当日は打越さんのステージ中に夕立が降り出したのですが、幸い大雨にはならず打越さんの歌声で払いのけられたかのように無事雨も上がりました。
続いては、地元出身のアコースティックグループ「森先生と私」。ござがえ祭りの夜店初登場でしたが、臆することなく ほっこり温かみのある演奏を披露していただきました。
ステージが進む間、山門の南側にあるお楽しみ抽選会場では抽選が始まり長蛇の列に。今年は恒例の特等賞・自転車に加え、発売後間もないゲームソフト「妖怪ウォッチ3」やグルメカタログギフト、ヘッドフォン等景品がグレードアップし、更に子供さんには妖怪ウォッチグッズをもれなくプレゼント…と盛りだくさんの内容でしたので、例年以上の盛況だったようです。また、抽選会場には女子プロ野球兵庫ディオーネの選手の皆さんにお越しいただきお手伝いをいただくと共に、ディオーネの出張ショップも開設してPRをしていただきました。 ※実は兵庫ディオーネさんは松帆神社から車で3分の東浦サンパークの野球場で毎日練習されており、東浦の地は地元同然なんです
ステージは進んで、プロジャグラー「ファイヤーここあ」さんの登場です。ここあさんは全日本や世大会でも優勝経験のあるトップジャグラーでいらっしゃるのですが、最近は火を使った迫力満点のパフォーマンスを関西中心に披露されている凄い方なんです。祭り会場に来られた方達はそんな方とは知る由もなし…、イケメンのお兄さんが何か始めるのかな~といった感じでしたが、いざパフォーマンスが始まると皆がどんどん引き込まれ最後は大変な盛り上がりとなりました。この分野でトップクラスの方の芸を間近に見られるのもござがえ祭りの夜店ならではですね!
続くステージは、創作沖縄エイサー(沖縄民謡)の「ティダくくる」さんです。神戸を中心に活動されているグループで、今回ござがえは初登場でしたが、沖縄太鼓と踊りを交えつつ、夏の沖縄に思いを馳せるような歌声とパフォーマンスを披露していただきました。
午後7時を過ぎるとさすがに祭り会場も夕闇に包まれてきます。そうすると、ござがえ祭りの陰の主役「川柳燈篭」が一気に存在感を高め始めます。この川柳は地元東浦中学の生徒さんや有志の方々が作られたもので、これもござがえ祭り恒例となっています。祭りに向かう道には川柳燈篭が飾られ、道を照らす…という趣向です。準備は本当に大変なんですが、やっぱりあるとないとでは大違い、夏祭りの雰囲気が高まります。
ステージはメインイベント、吉本興業さんの住みます芸人で、現在「淡路市勝手に応援隊」として淡路島・特に淡路市の盛り上げに尽力いただいている「かわばたくん」の登場です。当日はバルーンを使ったパフォーマンスでちびっ子達を巻き込んでステージを盛り上げていただきました。
続くセレモニーでは、門 淡路市長にご登壇いただきご挨拶をいただきました。淡路市にある淡路の一の宮・伊弉諾(いざなぎ)神宮が中核となった淡路の歴史遺産群が、本年「日本遺産」に選定された事を受け、淡路市を全国から訪れていただけるような地域にしていく熱い決意をご披露いただきました。更にその後には、兵庫ディオーネPRタイムとして選手の皆さんにも登壇いただき、生バンド演奏でディオーネ公式応援ソング「フルスイング」を会場全体で歌ってディオーネを地域全体でサポートするぞ…という盛り上がりを作り出すことができました。
ステージのトリは、ござがえ祭りの夜店奉納ステージのレギュラーメンバーと言って過言でない、地元のバンド「懐めろパラダイス」です。幅広い年代に楽しんでもらえるように…と、70~90年代のみんなが知っている懐かしい名曲を演奏していただき、祭りの最後を締めくくっていただきました。
地域の皆さんを始め、本当に多くの方々のご協力に支えられて、過去最高レベルの大変な盛況の中、事故もなく無事にござがえ祭りの夜店を終える事ができました。心より感謝申し上げます。来年の第18回は、更に皆さんに楽しんでいただけるような、他の地域からも是非行ってみたい…と言っていただけるようなものにすべく、関係者の皆さんと共に頑張っていきたいと思います。